デッドエンドの思い出/よしもとばなな

文庫版。


ちょっと季節は外れますが、この表紙、いいよね。



よしもとさんの小説は中学生のときから変わらず好きで、どこが好きかと聞かれると、読んでて安心する、というのが一番近い答えかもしれません。染み付いた文章。


そういえば彼女の影響で、アイザック・シンガーの「短かい金曜日」というハードカバーの短編集を(これも大学図書館で)探して読んでみたことがありました。かなりえぐい話もあるので驚きましたが、文章に一貫して流れる空気感に、なるほど、と思った。老夫婦のモチーフは象徴的ですね。


※追記


二篇目の「おかあさーん!」を久々に通勤電車で読んでいたら、あやうく途中で泣き出しそうになってしまい、強制中断。
体に合う優しい粉薬が胃の中でスーーっと溶けていくような、そういう感じです。