手に捧げる歌 その1


わたしが双葉双一氏のことを知ったのは確か2年ちょっと前、ゆらゆら帝国坂本慎太郎さんによる「涙の小鳥」絶賛レビューを読んだのがきっかけだった。


当時坂本さんの歌詞にはまっていた私はチェックしないわけにいかず、ちょうどインタビューが載っていたbounceのサイトで「デビリー」を試聴、即決でこの曲が入っている3rdアルバム「ママレードパイのかわいい食事」を購入。
あの曲で即決した理由は今となってはよく覚えていません、が、確かに今でもすごい曲だと思う。のちにバンドメンバーとお遊びで交換した"マイベストCD-R"に、スピッツのローテク・ロマンティカと並べて入れた覚えがあります。


数ヵ月後にやっぱり気になって4th「涙の小鳥」をアマゾンで購入。このアルバムは本当によく聞いた。
というのも、私事ながら一昨年の冬、何かに取りつかれたかのように体調が悪くて、病院通い全盛期のような時期があったのですが、熱が高かったり声が出なかったりして何もすることがない中、唯一聞けたのがこのアルバムだった。
枕元にiPodを置いて聞きながら寝たり起きたり、今でもこのアルバムを聞くとその時期を思い出しますが、なぜか楽しい気分になるのが不思議なところ。
死ぬのも別に怖くなくなってしまうような、この世であまり触れる機会のない空気がCD全体に流れているような・・・というのは言い過ぎでしょうか。でも、このアルバムの地面から数センチ浮いてるような感じはやっぱり代えがたい魅力です。たぶんDr.kyOnさんのアレンジも良いんだよね。ジャケット内側の散文詩「インザナイトマイフェスティバル」も、何度読み返したことか。



・・・新譜の紹介しようと思ったら、めちゃくちゃ偏った「涙の小鳥」レビューになってしまいました。すみません。力尽きたので、続きはまた次回。